がん専門医師からのセカンドオピニオン

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乳がんって、どんな病気?

1.乳がんはどこにできるか

乳がんの約90%は、乳房内にある乳管から発生します。このタイプの乳がんを「乳管がん」と呼びます。また乳房内の小葉から発生する「小葉がん」と呼ばれるタイプも5%ほどあります。

小葉は、乳汁を分泌する腺房が集まってできています。腺房から分泌された乳汁は、乳管を通って乳管洞にためられます。

乳がんが進行してがんのサイズが大きくなると、しこりとして見つかる場合があります。一方、しこりとして見つかる前に、乳房の周りのリンパ節や、ほかの臓器(骨、肺、肝臓など)に転移して発見されることもあります。これは、乳がんの一部には転移しやすい性質があるからです。

乳がんはどこにできるか、乳房内の図

2.罹患数が増えている乳がん

乳がんは女性のがんの中で最も罹患数(新たにがんになった人の数)が多く、全がんに占める乳がんの割合は約2割になっています(1)。さらに、1985年からの25年間の罹患数の推移を見てみると、乳がんは約3倍に増えています。
その一方、死亡数で見ると大腸、肺、結腸、膵臓、胃についで第6位です。また死亡率でみると約9%となっています(2)。

このように罹患数が多い一方で死亡者数が少ない理由は、初期で発見される患者さんが多いこと、また、ほかのがんに比べると予後がよく生存率が高いからです。

罹患数を年齢別に見てみると、30代から40代にかけて急激に増えています。一般的には、がんは60代以降で罹患数が増える傾向がありますが、乳がんは若い層の罹患数が多いという性質があります。

(1)全国がん罹患モニタリング集計 2015年罹患数・率報告
(2)人口動態統計(厚生労働省大臣官房統計情報部編)

乳がんの罹患者数の推移グラフ

乳がんの年齢別の罹患者数の推移グラフ

Hori M, Matsuda T, Shibata A, Katanoda K, Sobue T, Nishimoto H, et al. Cancer incidence and incidence rates in Japan in 2009: a study of 32 population-based cancer registries for the Monitoring of Cancer Incidence in Japan (MCIJ) project. Japanese journal of clinical oncology. 2015;45(9):884-91.

3.乳がん発生のリスクを高める要因

1)女性ホルモンの影響

乳がんの発生は、女性ホルモンのエストロゲンが関係しています。エストロゲンが分泌されている期間が長いほど乳がんのリスクが高まります。そのため、以下の条件に当てはまる場合、乳がんのリスクが高くなります。

・初経年齢が低い、閉経年齢が遅い
・出産経験がない、初産年齢が遅い、授乳経験がない
(妊娠・授乳期にはエストロゲンの分泌がとまるため、出産や授乳の回数が多いほど乳がんのリスクは低くなります)

ほかにも経口避妊薬の使用(経口避妊薬にはエストロゲンが含まれているため)、閉経後のホルモン補充療法でも乳がんのリスクが高まります。

2)生活習慣

飲酒、閉経後の肥満、身体活動度が低いことが乳がんのリスクを高くすることがわかっています。

3)遺伝的な要因

親、子、姉妹の中に乳がんの患者さんがいる場合、いない女性に比べると乳がんになるリスクが高いことがわかっています。

監修医師

監修医師:Dr. 木下 貴之

木下 貴之 Takayuki Kinoshita

独立行政法人国立病院機構 東京医療センター
専門分野:乳腺外科

専門医・認定医:
日本外科学会専門医・指導医、日本乳癌学会専門医・指導医、マンモグラフィー読影認定(A)、乳房再建エキスパンダー責任医師、日本がん治療認定医機構暫定教育医、日本がん治療認定医機構認定医、米国腫瘍学会アクティブメンバー、米国NCIInvestigator、UICCエキスパートパネル

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