肺がん専門医師のセカンドオピニオンも

肺がんの治療法選択 「ステージ」「組織型」「患者さんの状態」の3つで決まる

肺がんの治療方針を決めるために必要な要素は3つあります。

1.ステージ(病期):肺がんの大きさや広がりの度合い
2.組織型:肺がんの性質
3.患者さんの状態:全身の状態、肺や心臓などの臓器の状態

納得した上で肺がんの治療を始めるには、3つの要素によってどのように治療方針が決められているのかを理解しておくことが大切です。

「ステージ(病期)」は、どのように決まるの?

ステージとは、がんの大きさと広がりによって、がんがどの程度進行しているかを示す指標です。ステージは「TNM分類」によって決められています。TNMは、「Tumor:腫瘍」「Lymph Node:リンパ節」「Metastasis:転移」の3つの頭文字をとったものです。

TTumor:腫瘍)肺がんの大きさ、周囲への広がり方
N(Lymph Node:リンパ節)  リンパ節への転移の有無と程度
M(Metastasis:転移)      遠隔臓器への転移の有無

肺がんのステージは「TNM分類」によってⅠからⅣの4段階に分類されています。各段階はさらに細かく分類されていて、すべてを合わせると11分類となります。

肺がんには、主に4つの「組織型」がある

組織型とは、がん細胞の形状やがん細胞が集まった組織の状態からがんを分類したものです。

肺がんでは、主に「小細胞がん」「腺がん」「扁平上皮がん」「大細胞がん」の4つの組織型があります。このうち「小細胞がん」とほかの3つのがんは性質に大きな違いがあって、治療方針も異なります。そのため肺がんは「小細胞肺がん」と「非小細胞肺がん」の2つに分類されます。

例えば手術療法を行うかどうかの判断も「小細胞肺がん」と「非小細胞肺がん」では異なります。

小細胞肺がんでは、ステージⅠとⅡAで手術療法が可能ですが、必ずしも手術が選択されるわけではありません。

一方「非小細胞肺がん」の場合、ステージⅠとⅡA、ⅡBの場合は手術が第1選択となります。またステージⅢAの場合は、患者さんの状態によっては手術療法が行われます。

各組織型の特徴を比較してみると次のようになります。

全身の状態も重要な要因

たとえステージや組織型から「手術可能」と判断された患者さんでも、全身の状態が悪ければ手術をせず、ほかの治療を行う場合があります。特に、肺の状態が治療法の選択に影響を与えます。理由は、手術療法を行うと肺の機能が低下するからです。肺機能が低い患者さんの場合、手術療法を行わず「放射線療法」などの治療法に切り替える場合があります。

監修医師

小島 史嗣 Fumitsugu Kojima

聖路加国際病院
専門分野:呼吸器外科

専門医・認定医:
日本外科学会 専門医、日本呼吸器外科学会 専門医・認定ロボット手術プロクター、日本がん治療学会 認定医

*本監修は、医学的な内容を対象としています。サイト内に掲載されている患者の悩みなどは含まれていません。


後藤 悌 Yasushi Goto

国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院
専門分野:臨床腫瘍学

専門医・認定医:
日本内科学会認定内科医 総合内科専門医 指導医、日本臨床腫瘍学会 がん薬物療法専門医 指導医、日本がん治療認定機構 がん治療認定医、日本呼吸器学会 呼吸器専門医 指導医

*本監修は、医学的な内容を対象としています。サイト内に掲載されている患者の悩みなどは含まれていません。

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