セカンドオピニオンレター 見本

医師 No.

53540010

年齢

40代

医歴

22年

専門医資格

日本産科婦人科学会 産婦人科専門医、日本婦人科腫瘍学会 婦人科腫瘍専門医、日本臨床細胞学会 細胞診専門医

都道府県

東京都

所属

市中病院

症例数

250件以上

前提

今回のご相談内容に関して回答いたします。
これから述べる内容は、診察・検査、面談等を行っておらず、ご提供いただいた情報のみを参照して回答するものであるという前提でお読みください。また、このレポートは、今後の治療方針等を主治医と相談・決定する際のあくまで参考としてご利用いただくことを目的として第三者の立場から作成するものであることも併せてご理解ください。

治療法の選択肢(列挙)

①経過観察を継続、ホルモン剤で内膜症をコントロール(現行の方針)
②子宮全摘
③麻酔下で頸管拡張し内膜検査

各治療法の特徴(長所短所リスクなど)

①子宮全摘が困難な可能性が高く、かつ肝臓癌の経過から手術を避けるべき、という状況であればこの方針が第一選択となります。長所は「手術を避けられる」ことです。ただし、乳がん既往であるため子宮内膜癌の発症リスクは決して低くはありません。内膜細胞診が採取できないほど頸管が狭くなっているのであれば、子宮内膜癌の早期発見が難しいかもしれず、それが短所となります。
しかし子宮内膜癌の初期症状は不正出血です。経腟超音波検査で子宮内膜が十分に観察可能であれば、出血と超音波上の内膜肥厚の有無をモニターすることで安全に管理できるかもしれません。リスクとしては、子宮筋腫などにより超音波検査で内膜が十分に観察できない場合はモニター困難ですし、子宮内膜癌の中には内膜肥厚をあまり伴わずに進行するものもあるので絶対に内膜癌を見落とさないとはいえません。

②婦人科疾患の予防と治療という意味ではベストの選択肢です。ただし、癒着などで摘出が難しい可能性があること、それによる出血や周辺臓器(直腸や膀胱など)損傷のリスクなどが無視できないことは短所となります。
 肝臓癌の再発リスクが高いことを考えると、手術に伴う合併症はなるべく避けなければなりません。問題は画像診断などで腸管と子宮の癒着の有無や癒着の程度を判断できないことにあります。言い方は悪いですが「やってみないとわからない」のです。
 従って、悪性腫瘍の手術に慣れた医師が大腸外科など他科の医師と共同で手術に入ることができる体制でないと現実的には難しいかもしれません。

③子宮頸部円錐切除術の術後合併症として、頸管狭窄は時に認められます。若年者の場合には、治療として麻酔下での頸管拡張術を行うことは珍しくありません。ただし月経が定期的に発来していても、せっかく広げた頸管がまた狭く なってしまう(再狭窄)こともあります。その方の経過次第では再度拡張が必要になることがあるということです。
 この方法のメリットは、子宮摘出を行わずに子宮内膜癌の検診が可能となることです。デメリットは上述のように再狭窄が生じた場合に処置が必要となるため、頻回に(少なくとも1-2ヶ月に1度)外来を受診いただく必要が生じます。

治療の形式(外来か入院か、頻度、期間など)

①施設によって多少異なりますが、閉経が予測される年齢(50‐52歳)にはホルモン剤をいったん終了することになるでしょう。その後も子宮内膜癌の検診は必要ですが、ディナゲスト中止した後に不正出血を認める場合は要注意です。
②手術の場合は入院が必要です。子宮全摘のみで終了できた場合には術後7日前後で退院できると思いますが、合併症が起きた場合には入院期間が延長します。
③麻酔下での処置(頸管拡張)は1泊2日の入院か、日帰り外来手術のいずれかになるでしょう。施設により異なると思います。その後の経過観察は、再狭窄のチェックが必要ですから少なくとも1‐2ヶ月毎の外来受診が望ましいです。

これまでの治療の効果についての考え方

ホルモン剤により内膜症と筋腫がコントロールできているのは非常によいことです。コントロールがつかない状態だと手術以外に治療法がなくなってきます。子宮頸部円錐切除で高度異形成とのことですから、こちらの再発リスクはあまり心配しなくてよいでしょう。また子宮内膜癌は一般的には予後良好な癌とされています。早期発見できれば根治できることが多いため、必要以上に恐れることはないと考えます。
 不安になってしまうのは仕方ありませんが、主治医の先生とよく話し合っていくことがよいかと思います。

治療後の経過観察や対応方法の考え方・留意点

ご依頼の資料から推測する範囲内では、肝臓がんの再発リスクが一番高いように思います。肝臓の主治医の先生のご意見が非常に重要です。よく相談していただくことをお勧めします。
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